メズハリンディアーネ
黙示録のデウス・エクス・マキナ的彫像
二千年前前後降臨せし光の神的謎事象を
各々に彫像化させてみてしまったそんな時代が
あったという……。そして……なんか、こういう全体として
割と伝わる割と普汎的肖像があったのだという……。まるで、
光の……、神と、天使と、思い込んだら人間のようで、あったのだという……。
他方、二対一体の像で二人分のシルエットが重なり
一方の腕先手指が手前の像の肩口から天使の羽根のように
見える彫像もあったが、幼き日の俺は何かの間違いでは？？
偽物ではないのかと叫んでしまっていたという、というのも、
まず、何故天使を模す必要がある？何故女性の方の身体を辱める
ような形で肖像を残す？本当にそうなら、偶像崇拝による強辱のような
形、形式を取らないはずだ、厳しく威厳と尊厳に峻厳に満ちた神ならば
決してお許しにならないはず、なぜ十戒のような概念を、簡単に──。
ここまで言って、俺は罠に気付かなかった。と知った……。
男と女は野蛮に猿のように愛し合っていればいいのだよ、愚民。
そういった……、現代社会特有の……、人間を、人間性を殺めとる
ための、罠を。悪辣とした、罠を。俺はついぞ気付けず、一度、
そこで、奈落に落ちた。
未だにあの彫像は捩じ込まれた偽物、ZHOHAL教団側の罠だった
ようにしか思えない！！西暦によれば数百年時くらいに於ける、
どこかの時代で……、おそらくは300年代半ばくらいから……。
