Victo-Epeso’s diary

THE 科学究極 個人徹萼 [CherinosBorges Tell‘A‘Bout] ノーベルノークスクラム賞狙い 右上Profileより特記事項アリ〼

王国の夢

巨大な機械仕掛けの塔。


現代の社会にはあってはならないもの。
あり得ざる真実がそこにはあった。


見たところ、塔は天高くまで続いている。
高さにして数十kmはくだらないだろう。
雲上の高くまで続いて、空気の散乱によって上部は見て取れない。


こんな施設が人間社会に存在するという事実は無かった。
ではなぜ、こんなものが突然……この地上に姿を現したのか?
大いなる滅びと無関係とは思えなかった。


私は塔に向かい数週間にも渡るであろう時間歩き続けた。


等の麓にたどり着いた時、私は自分の使命のひとつを悟った。
この塔の中に、私の存在する意味がある。


塔は、さも昔からそこにあったかのように佇んでいた。
何十万年もはるか昔の地層にまで食い込み、その塔は厳然として存在していた。


歪んでいたのは、旧来の世界の『距離感』だったのだ。
塔は、『距離感』をごまかすことで、現代の人間社会から巧妙に姿を隠していたのだ。
その事が都市の残骸と、その街並みの地図上での歪みから観測できた。


しかし、もう、隠し立てする必要がなくなったかのように、塔は姿を現した。


例えば、地球はクシャクシャに歪んだヒダヒダのくす玉の表面上にあって、
ツルツルのボールの上には無かったのだ。……時空の歪みにより、
その孔に姿を隠した塔。それはなんなのだろうか。


私は古の世界におけるバベルの塔と言った伝説を思い描いていた……